BTSストーリーの考察!PERSONA、SHADOW、EGOの成り立ち③

BTS

BTSのデビュー日6月13日まで連載企画としてご紹介する考察。

 

今回は『MAP OF THE SOUL』シリーズの中でメンバー・RM、SUGA、J-HOPEのラップラインが展開しているPERSONA、Shadow、Egoの3曲について考察をしていきます。

 

皆さんの考察の参考の1つになれば幸いです。

新アルバム『MAP OF THE SOUL:7』の「Outro:EGO」を辿る!

 

これまで考察①、②としてそれぞれ成り立ちを分けてご紹介していきました。

 

そして今回はこの考察①と②のこれまでの振り返りと、J-HOPEが担当した「Outro:EGO」について考察を辿っていきます。

 

これまでの考察はコチラ!

BTSストーリーの考察!PERSONA、SHADOW、EGOの成り立ち①
BTSのデビュー日6月13日まで連載企画としてご紹介する考察。今回は『MAP OF THE SOUL』シリーズの中でメンバー・RM、SUGA、J-HOPEのラップラインが展開しているPERSONA、Shadow、Egoの3曲について考察をし
BTSストーリーの考察!PERSONA、SHADOW、EGOの成り立ち②
BTSのデビュー日6月13日まで連載企画としてご紹介する考察。今回は『MAP OF THE SOUL』シリーズの中でメンバー・RM、SUGA、J-HOPEのラップラインが展開しているPERSONA、Shadow、Egoの3曲について考察をし

『MAP OF THE SOUL』はユングが提唱した定義に基づいている

 

度々ご紹介している通り、BTSのストーリーは一貫して「ユングの心理学」に基づいた解釈が必要になっています。

 

は、光に向かって歩くとき私たちの背後から密かについてくる私達自身のイメージだ。ペルソナはその反対で、役者の仮面を示すローマの言葉から取ったものだが、私達が自分を取り巻く社会的世界に向かうとき身につける顔である。

影とペルソナはまるで兄弟姉妹のようである。一人は公衆の前に出て、もう一人は引っ込んで隠れている。
ペルソナと影は、通常、正反対であるが、また双子のように身近でもある。
影を完全に避けていれば、まっとうな生を送る事が出来るが、しかしそれは恐ろしく不完全になるだろう。
影の経験に自らを開くなら、人は背徳によって汚されるが、生はもっと全体的になるだろう。
まさに悪魔との契約である。

出典:ユング 心の地図 マレイ・スタイン 入江良平訳

『MAP OF THE SOUL』は自身の問いかけ逡巡するストーリー

 

RMのソロ曲「Intro:Persona」、SUGAのソロ曲「Interlude:Shadow」そして今回のJ-HOPEのソロ曲「Outro:EGO」の3曲はこのアルバムの1つの主軸になっていて、この3曲を読み解くと1つの物語ができます

 

順番に曲の要約とこの3曲がどのように1つの物語となっているのかご紹介します。

 

RMのソロ曲「Intro:Persona」:“自分は何者なのか/一生聞いてきた質問”

SUGAのソロ曲「Interlude:Shadow」:“僕は君で君は僕/切り離せない光と影”

J-HOPEのソロ曲「Outro:EGO」:“僕自身が分かった/JUST TRUST MYSELF”

 

 

BTSの7人の少年たちが「僕たちは何者で何をするために生まれてきたのか」という問いかけを自分たち自身に課して、「僕たちは切っても切り離せない光と影のような存在」であり、これらと共存することで「僕たち自身が何者であるかに辿り着いた」=「完全な自分」となることが分かります。

 

ラップラインそれぞれが一人の人間として内面の変化を描いてみせる構成は、『花様年華』シリーズから繰り返し強調されている“7つの心臓を持つ1人の少年”というBTSの基本的なコンセプトから続く一貫したメッセージになっています。

「Interlude:Shadow」は「SUGA‘s Interlude」に関連している

Halsey – SUGA's Interlude (Official Audio)

 

“跳躍は墜落になりうる”というSUGAのソロ曲「Interlude:Shadow」で出てくる印象的なフレーズは、昨年前作「MAP OF THE SOUL:PERSONA」で共演したホールジーとSUGAのコラボ曲『SUGA’s Interlude』にも出ています。

 

 

過去のSUGAのソロ曲の中にもよく出てくる“恐怖と欲望が自分の心の中で同時に生きている”という表現と今回のソロ曲は類似する点があり、沢山の成功を手に入れてきたと同時に飛ぶことが怖くなる、これからの未来が不安といった正反対の感情を吐き出すように歌う歌詞が印象的です。

「Outro:EGO」はユングの「自我」の定義にJ-HOPEのEGOを照らし合わせた曲

 

今回のJ-HOPEのソロ曲である「Outro:EGO」はJ-HOPE自身が過去の不安から脱却し現在の心境に至るまでを描いているもので、この曲のポイントはタイトルにもなっている「EGO=自我」です。

 

ユングの心理学上の定義として「自己からの分離による一部分のみが選択され、表面化されたもの=自我」というものが示されています。

 

 

つまり、この「Outro:EGO」という曲をユングの心理学の定義になぞらえると、“自我”が意識的な自分も無意識的な自分も全てを含んでいるチョン・ホソクという1人の人間であるとするなら、ここでいう「EGO」とは1人の人間であるチョン・ホソクの中にあるアーティスト“J-HOPE”としての部分を指しているのではないでしょうか?

『MAP OF THE SOUL:7』は憧れのエピックハイをオマージュしたアルバム?

 

実は、今回のアルバム「MAP OF THE SOUL:7」は韓国のヒップホップグループであるEPIK HIGH(エピック・ハイ)をオマージュしたものであると言われています。

 

元々、RMとシュガの音楽業界を目指すきっかけとなったのはEPIK HIGHの楽曲である「Fly」。
そんなEPIK HIGHの信念とBTSの目指すゴールが一致しているような気もしてきますよね。

 

では、なぜ今回のアルバムがEPIK HIGHをオマージュしたアルバムと言われているのかについてご紹介していきます。

「Outro:EGO」は「Intro:2 Cool 4 Skool」のサンプリング曲

BTS (방탄소년단) MAP OF THE SOUL : 7 'Outro : Ego' Comeback Trailer

 

まず、「Outro:EGO」の冒頭部分の英語の歌詞は2013年にリリースした「Intro:2 Cool 4 Skool」のパートのサンプリングになっています。

 

これは、前回のSUGAのソロ曲「Interlude:Shadow」が2013年にリリースされた曲「O!RUL8,2?」のサンプリングであるのと同様に、BTSの曲のメロディーをつけてくることでよりストーリーの一貫性を高めていると考えられます。

 

Intro : 2 COOL 4 SKOOL feat. DJ Friz

「Intro:2 Cool 4 Skool」はエピックハイの「GO」のサンプリング曲だった!

Go

そして、「Outro:EGO」のサンプリングに使用された「Intro:2 Cool 4 Skool」のパートは、韓国のヒップホップグループ・EPIK HIGHの「GO」のサンプリング曲であることはご存じでしょうか?

※2003年のデビューアルバム『Map of the Human Soul』収録曲であることもポイント!

 

元々韓国内ではユングの心理学をテーマとしたアルバムを制作したアーティストとしては、繰り返しモチーフとして取り上げてきたアーティストの代表格で、2008年に設立したEPIK HIGHの自主レーベルの名前も『Map The Soul』だったのは有名です。

 

「GO」も自己紹介から始まる自己のPERSONA/SHADOW/EGOについての曲と解釈できるようになっていて、BTSの目指す、今回このアルバムを通して伝えたい事との類似性が非常に高いです。

 

 

また、EPIK HIGHが2005年にリリースしたアルバムのタイトルは『Swan(白鳥) Song』。その「Swan Song」のリパッケージはなんと『Black Swan(黒鳥) Songs』!

 

これは今回のアルバムの収録曲『Black Swan』が予告イメージとして最初に出されたという点や「Black SwanはShadowそのものである」というBTSのコメントからもあるように、自己のPERSONA/SHADOW/EGOについての曲と解釈出来る構成にしてあるのではないでしょうか?

新アルバム『MAP OF THE SOUL:7』の考察!ラップラインの歌うソロ曲はある歌手の曲と連動している?まとめ

 

今回は『MAP OF THE SOUL』シリーズの中でメンバー・RM、SUGA、J-HOPEのラップラインが展開しているPERSONA、Shadow、Egoの3曲について考察の最後をご紹介していきました。

 

BTSの7人の少年たちが「自分は何者で何をするために生まれてきたのか」という問いかけを自分たち自身に課して、「僕たちは切っても切り離せない光と影のような存在」であり、これらと共存することで「僕たち自身が何者であるかに辿り着いた」=「完全な自分」となる今回のストーリー。

 

このストーリーの主軸を飾ったのがRM、SUGA、J-HOPEの3人であることはもはや必然であったのではないでしょうか?

 

リーダーでありBTSの“顔”を演じることを要求される機会の多いRMが環境に適応するための仮面をかぶる“ペルソナ”を、アイドルとしての抑圧と葛藤に言及することが多かったSUGAが“ペルソナ”をつけた結果抑圧される自己=“シャドウ”を担当し、過去のネガティブな感情を全て今のポジティブな感情に変換していくようなストーリーのソロ曲を多く発表してきたJ−HOPEがそれらへのアンサーとも言える“エゴ”を担当することは、必然だったのだのかもしれない。

引用:Real Sound

 

では、次回は1つ遡って「LOVE YOURSELF」シリーズについて解説していきたいと思います。

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